「求人詐欺」をしている会社への対処

 少し前に固定残業代の記事を書きましたが、すこし関連したエントリーを。
 「固定残業代」「年棒制」制度を悪用して、求人情報に実際の賃金より高い額を載せる、「求人詐欺」という言葉があります。尤も、言葉自体は最近できたものみたいですが、昔からこういう事は山ほど行われていました。
 もちろん、実際とは違う情報を載せるのは職業安定法65条を犯す行為です。

職業安定法
第65条 次の各号のいずれかに該当する者は、これを6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
(中略)
八 虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者

 しかし、下記の参考リンクにもあるとおり、実際は野放しにされているのが現状です。本来なら、詐欺罪で刑事告訴しても良いと個人的に思っていますが、理想論ばかり記しても仕方ないので、現状の対処方法をいくつか記します。
 なお、求人詐欺を行っている企業は、激務かつ薄給のブラック企業の可能性が非常に高いと考えて良いでしょう。

1:求人情報を細々とチェック

 「固定残業代」や「裁量労働制」の場合は、表記の賃金が長時間残業前提のものになっている可能性が高いです。残業代の支給について小さく書いてある場合も多いので、それを見逃さないようにしましょう。

2:質問の時間に、残業代の事等を細々と尋ねる

 求人詐欺に気付かずに面接に行った場合について。
 面接時や見学時、質問ができる場合がほとんどであるため、求人情報の情報が正しいかを知るチャンスとなり得ます。求人広告の賃金は残業なしでも達成できるのか、残業は平均どれくらいであるのか、手当や保険はしっかり行っているのか等を聞くチャンスです。
 求人情報と違う説明をしたり、質問の回答をしっかりと行わない場合は、求人詐欺を行っている企業で間違いないでしょう。

3:契約書をしっかり書面でもらい、署名前に細々と読むこと

 雇用契約は書面で行うことが原則です。また、署名をしない限り、有効とはなりません。
 求人詐欺や質問でも、したたかな会社はうまくごまかします。但し、契約でごまかした場合、労働基準法第十五条にあるとおり、労働者側が即刻解除することが可能です。

労働基準法
第十五条  使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
○2  前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

 逆に言うと、契約書に明記されている事については、契約違反という扱いはできません。契約書は1,2の時以上に細々とチェックし、明らかにおかしいものがあれば契約(≒署名)しない事を強くお勧めします。

4:それでも引っかかってしまったら…

 下記リンクにもあるように、組合や労基署や弁護士等に相談しましょう。そもそも、「求人詐欺は法律違反」だというのを頭に入れておけば、是正することは可能です。

参考:政府の「ブラック企業対策」では取り締まれない、「求人詐欺」の実情 今野晴貴

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