部活動問題から法定休日を考える

 以前も書いた、部活動によって教員が長時間労働となっている問題について、昨日あたり文部科学省から動きがありました。

教員の長時間勤務の改善策を検討している文部科学省とスポーツ庁は13日、部活動に休養日を設けることなどを柱とした報告書をまとめた。(中略)
休養日の設定は旧文部省が1997年にも「中学校は週2日以上」「高校は週1日以上」と目安を示したが現場に浸透しなかった経緯があり、どこまで実効性を持たせるかが課題になる。(中略)
 部活動は学習指導要領で「生徒の自主的な参加による」と定められている。顧問の教員が部活で土日に4時間出勤した場合、一般には日額3000円支給される。
「休養日の設置を」教員の負担軽減策  毎日新聞2016年6月13日

 行政の側からこういう動きが出てきたこと自体は、非常に歓迎できる事です。ただし、記事を読む限りでは、具体的なことはほぼ決まっておらず、日テレニュース朝日新聞の記事を読んだ限りでも、強制力のない指導に留まるような印象です。よって、どこまで有効に働くかは疑問が残ります。現場の負担を軽減する施策を打ち出すことや、罰則等の強制力のある指導も取り入れられることを期待します。

 さて、タイトルにもある法定休日について。
 労働基準法第35条に「1・使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。2・前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。」とあるとおり、使用者は毎週少なくとも1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与える必要があります。これを、法定休日といいます。なお、1日の休日というのは、午前0時から24時間指揮命令を受ける業務を行わないことである為、午前7時から29時間仕事をしない場合(つまり、翌日の正午まで)は1日の休日として認められません(参考 労働政策研究・研修機構「Q8.休日をめぐってはどのような法規制がありますか。」・一部例外はありますが)。
 但し、必ずしもこれらの休日に休ませなければならないわけではなく、36協定の締結と、3.5割増以上の賃金割増を前提とすれば、休日出勤として働かすことも可能です。極端に言ってしまえば、これらの条件を満たしていれば、休日を一切与えない事も可能だったりします。残念ですが、これは労働各法のザルな部分の一つです。
 部活動問題についても当然そうなのですが、過重労働による損害を減らすためにも、休日出勤を認めない休日を与えるような労働法の整備を期待したいところです(こちらは厚生労働省ですが)。

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