ワタミがユニオンショップ協定付の労働組合を作ったということだが…

 数日前にワタミの従業員が初の「ユニオンショップ制」つき労組を結成したというニュースが入ってきました。

 居酒屋大手のワタミで同社初の労働組合「ワタミメンバーズアライアンス」が結成された。
(中略)
 同社によると組合員数は約1万3千人。雇用後の社員に加入を義務付けるユニオンショップ制をとり、グループ企業の正社員1800人とアルバイト約1万1千人が加入したという。
 ワタミの清水邦晃社長は日本経済新聞の取材に対し「組合結成は労使のバランスを取るチャレンジ。経営陣もかつてのような(トップダウン型の)会社にするつもりはない」と強調。

ワタミに初の労組誕生 組合員1万3000人  日本経済新聞 2016/6/16

 「ユニオンショップ制」とは、従業員は特定の労働組合に加入することを義務付ける制度です。なお、別の組合に入る等で脱退した場合は解雇するという協定を結ぶ例も多いですが、実際にはこれは無効となる判決が出ています(例:三井倉庫港運ショップ制解雇事件 平成元年12月 厚生労働省のページ、pdf注意)。
 さて、このニュースについてですが、日本のような役職が身分制度化している国においては、多くの場合、経営者は労働組合を嫌います(労使がうまくいっている国は、身分制度化していない場合が多い)。よって、経営者が組合結成を歓迎することは有り得ず、ひどい場合には、組合を実質経営者側の利害を優先させるような御用組合化させたり(何回も例に出したJAL労働組合が顕著な例)、アリさんマークの引越社しゃぶしゃぶ温野菜のように、誠実な交渉の拒否を行います
 しかし、記事を見た限りだと、経営者がコメントを寄せており、それは組合結成を歓迎しているようなものとなっております。現状で断言する気はありませんが、御用組合化する危険性は非常に高いように思えます。

 そして、御用組合化した場合でも、ユニオンショップ制ではない、所謂オープンショップ制の場合は、抜ける自由も保証されています。しかし、ユニオンショップ制である場合は、たとえ脱退による解雇等が法律で無効になっているにしても、他の圧力もかけられ、脱退は困難です。
 尤も、組合の掛け持ちを縛る法律は存在しませんので、信頼できる組合に掛け持ち加入する方法も可能です。また、信頼できる組合であれば、ユニオンショップ制で無理やり入れられた組合を合法的に脱退する手助けをしてくれる筈です。

 さて、この組合結成が、外部にポーズをするだけの御用組合結成なのか、本当に労使のバランスをとるための結成なのか。しっかり見張っていきましょう。ユニオンショップ制を悪用した御用労働組合は、労働組合全体の社会的価値すら貶める、決して許してはいけない存在なのですから

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