介護の人手不足は、社会的な取り組みがないと解決しない

 介護職の人手不足が依然として続いているとのニュースです。

県内の介護労働者のうち、2015年9月までの1年間に離職した人の割合が15・9%に上り、前年比で3ポイント上昇したことが、公益財団法人「介護労働安定センター」(東京)の調査でわかった。6割の事業所が従業員不足と回答したほか、6割弱の従業員も「人手が足りない」と感じており、依然として人手不足が深刻化している。
(中略)
前年の採用難の要因だった「賃金が低い」(53・1%)、「仕事がきつい」(34・4%)は減少した一方で、「今の介護報酬では十分な賃金を払えない」との回答は10ポイント以上増加し62・9%だった。

介護労働者 離職率15% 読売新聞 2016/8/28

 つまり、介護そのものの需要は高いが、それに対し十分な予算がないという状態が、介護の人手不足を招いているという事で間違いないでしょう。なお、参考までに、2015年の地点で介護職の賃金は、月給制(おそらくフルタイム労働者でしょう)でも平均約22万3千円であり、全職種の平均約29万9,600円を7万円ほど下回っています(参考。これでも多少改善されています)。
 介護労働者数は170万人おり、現状の労働者に7万円増額した場合、年間84万円×170万人で、おおよそ1.43兆円が必要となります。また、2025年度に38万人介護職員が不足するという試算があり、今すぐそれをまかなうとして、年収360万円×38万人とすると、おおよそ1.37兆円もさらに必要となります。つまり、改善するためには年額2.8兆円が必要となります(いい加減な計算かもしれませんが)。
 決して少ない額ではありませんので、年金が減らされつつある要介護高齢者からとるのは難しいと考えます(2015年のデータ550万人と見積もった場合、年間51万円)。よって、社会的な取り組みは絶対に必要だと考えます。
 もっとも、国民全体の負担を増やす場合でも、一人年間2万円強程の増額となり、小さくはありません。となると、国の予算もないから解決が難しいかと考えるべきかというと、必ずしもそうは言えないというのが、個人的な意見です。
 東京オリンピックの国費が膨大になっている事実は今更指摘するまでもないでしょうし、5年で30兆円の国費をリニアモーターカー(最初はJR東海が全額負担するとあったのにも関わらず)に費やすというニュースもあり、そういう無駄遣いを削れば、介護の待遇を上げるのは十分可能ではないでしょうか。
 また、要介護人数の歯止めや、介護の難易度を下げる為に、健康年齢を増やす取り組みも、さらに必要になる事でしょう。超高齢化社会にむけて、社会的な取り組みは待ったなしで必要となるので、早急に対策を願いたい所です。

参考:介護労働実態調査

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