解雇された場合のみが「会社都合退職」ではない

 まずはお断りを。今回、タイトルや記事にある「会社都合退職」は「特定受給資格者を得られる退職方法」という意味で使っております。
 
 会社都合退職は、会社の倒産や解雇された場合にのみ適用されるものではなく、そもそも「退職の原因が会社にある」ものです。つまり、事業整理の為の退職勧奨や、会社の触法行為、パワハラやセクハラ(会社が改善対策をしない場合)、残業時間が後述する基準を上回った場合等も適用されます。

 2016年11月現在、簡単に箇条書きにすると
・会社から退職勧奨(解雇宣告ではない)があって、それを理由に離職する場合
・労働契約と著しく違う勤務をさせられた場合(賃金が違う、残業なしという条件なのに恒常的に残業をさせられる等)
・貰えるべき賃金が未払い(1/3以下しか支払われなかった月が離職前半年以内に3カ月以上あった場合、もしくは2カ月続いた場合)
・パワハラ、セクハラが起こっており、事実を把握しながらも会社側が何も対策を講じなかった場合
・事業所が法令に違反していた場合
・退職前半年の残業時間について、1月で100時間以上、もしくは、連続する2カ月以上で80時間以上、もしくは、連続する3カ月以上で45時間以上の場合。
・事業所の移転により、通勤困難となった場合
・会社側の過失によって3カ月以上休職した事が原因で離職した場合

 等です。
 尤も、これらの立証責任は基本的に退職者にあります。それ故、箇条書きのような理由による失職であっても、「一身上の都合により退職」と書いた退職届によって離職していた場合、これらが原因の離職とは認められません(例えば、退職勧奨の場合、「会社からの退職勧奨があった為」と書かねばならない)。また、残業が理由の場合はタイムカードや勤務の証拠等、パワハラの場合は、メールや録音した音声の証拠等が必要になります。(ボイスレコーダーはあらゆる証拠に使えるので、常備しておいて損はないでしょう)

 とはいったものの、手間はかかりますが、失業手当に3カ月の待機期間が付かなかったり、給付される期間が延びる事を考えると、多少面倒を冒しても会社都合退職にしたほうがメリットは大きいでしょう。

参考:ハローワーク、特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要

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