行政だけで悪徳企業を無くすことはまず無理であろう

 昨今話題になっている求人詐欺(記事では不適正な求人広告とありますが)について、行政の対策がきちんとされてなかったという記事が入りました。

インターネットの就職活動サイトや求人誌に掲載された不適正な求人広告をチェックする厚生労働省の事業で、同省が委託先の業界団体から得た情報を各都道府県にある出先機関の労働局に伝えていなかったことが分かった。二〇一二年には総務省から、労働局に情報を伝えるよう勧告されていた。不適正な求人広告は一五年度までの五年間で十万件を超えたが、指導監督を担う労働局の取り締まりに生かされなかった。(中略)
 協会が厚労省に報告した中には「講師募集の広告だが、面接で数十万円のテキストを販売している」「月給三十万円以上可能と書いてあったが、そのためには一日十三~十五時間働く必要がある」などの情報もあった。
 総務省は一二年一月、行政評価・監視制度に基づき、不適正な求人広告の内容を労働局にも伝えるよう厚労省に勧告。「事業で得た情報を踏まえ、労働局が指導できれば、民間求人広告の適正化の効果が期待できる」と、積極的な指導監督を求めた。これを受け、厚労省は「一三年度末から労働局への周知を開始予定」と改善を約束していた。
 しかし、一三年度以降も労働局に伝えた実績はなかった。理由について、厚労省需給調整事業課の松本圭課長は「結果的に提供する情報がなかった。指導にまでつなげるには、労働局の職員も限られており、業務の効率性から情報提供する意義は乏しいと判断した」と説明する。

不適正求人 5年で10万件 厚労省 指導監督に生かさず 2016/12/30 東京新聞

 これを読んだ限り、千万円以上も事業費を突っ込んだのにも関わらず、一切の成果が出ていないとの事です。しかも、例を見た限り、ちょっとしたミス程度のものではなく、「数十万のテキストを買わせようとする」みたいな、刑法にも触れるような非常に悪質なものがあるにも関わらず。その地点でもとんでもない事ですが、そもそも、求人詐欺の件数が五年で十万件という数もあり、もし行政がきちんと取り締まりをしたところで、ごく一部にしか対応できないでしょう。まさに、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」を実践した結果の、「無理が通れば道理引っ込む」最悪の状況です。
 記事の最後に「厚労省は、うその求人に対する規制を強化するため、来年の国会で職業安定法改正を目指して」いるともありますが、件数がほとんどないブラック企業名公表の現状を考えると、行政の力だけでやるのは、もはや無理筋でしょう。現状、騙されたのちに労組を利用する手もありますが(毎度労組を出して申し訳ないですが、一番強力であるのは事実なので)、前にも書いた通り、契約に関する法律を逆手にとって、自衛するしかありません。

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