法的に定められた権利も、労組を通じないと得られない現状

 KDDIで、社内労組が一時金を契約社員にも適用させるよう要求するという方針を掲げていますが。

通信大手KDDIの労働組合は今春闘で、契約社員の一時金(ボーナス)について、正社員と同じように「月給の何カ月分」という形で計算し、正社員と同じ倍率を月給に掛けて支給するよう求める方針を固めた。17日の中央委員会で正式決定する。

春闘ボーナス「契約社員も同じ算定を」 KDDI労組 朝日しんっぶん 2017/2/16

 労組のこの動き自体を否定する気はなく、むしろ歓迎してはいます。しかし、どうしても違和感があるのは、これはそもそも、労働契約法第二十条にある

有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

 に違反する行為であり、労組の要求や、人手不足の解消という問題以前に即改善すべき触法問題だからです。判例も、以前書いた拙ブログ記事にあります。
 以下、雑感。
 そもそも、KDDIの例を見ても、期間雇用の契約社員に頼っている携帯電話の販売は短期間だけ仕事が発生する代物ではなく、恒常的に業務が発生し得るものです。それにもかかわらず、無期雇用社員に置き換えず、元来短期間の繁忙期に対応するために敷かれた契約社員制度を悪用し、無期雇用社員を特権化し都合よく使い捨てているのは明らかでしょう(待遇の問題ももちろんですが、正社員を解雇するよりも、契約社員にしておいて、期間満了を建前に実質的に解雇とするほうが、残念ながら通用しやすい現実もあるので)。KDDI以外にもそのような大手企業は山ほどありますが、KDDIの労組にはその点もしっかりと追及して欲しいと感じます。また、労働問題を論じる側にも、期間雇用にする必然性のない契約社員、派遣社員は、基本無期転換に置き換える事を前提にしないと、有期雇用制度が既成事実化してしまうでしょう(もう手遅れかもしれませんが)。

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