憲法記念日に日本国憲法の「勤労」についてを考える

 今回は、少しいつものテーマから外れたものを。
 憲法記念日(1日遅れ)ということで、憲法における、勤労の記載を抜き出してみます。

第二十七条  すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
○2  賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
○3  児童は、これを酷使してはならない。
第二十八条  勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

 大前提として、日本国憲法を含めた立憲主義上の憲法とは、国民ではなく、国家権力に対しての縛りを定めたものです。なお、国民を縛るものは、各種法律や条例などとなります。
 それ故、勤労の義務そのものは日本に存在しておりません。一応、軽犯罪法には、

第一条  左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
四  生計の途がないのに、働く能力がありながら職業に就く意思を有せず、且つ、一定の住居を持たない者で諸方をうろついたもの

 というのがありますが、逆に言ってしまえば、生計を稼ぐ手段がある、または、一定の住居があれば、勤労の義務はないということでもあります(そもそも、社会主義国家じゃあるまいし、この法律もおかしいですが。そういう人がいて、問題だというなら、行政とかが職業や住居を保証すべきだし)。
 となると、27条の勤労の義務は、元来おかしな記述でしょう。一部には、「国家が全ての人に勤労できる機会と場所を提供する」という解釈もあり、それであれば矛盾は少ないとは思いますが、あくまで一部の解釈である為、長期的には記述を変えた方が良いとは思ってます。

 さて、権利の話も。
 勤労するのは権利でもあるのは、記載から明らかです。勤労が権利であるからこそ、行政が就労支援を行ったり、障碍者への就労機会を設けたりしているのです。また、各労働法が定められるのも、この憲法に従ったものです。
 そして、団結権、団体交渉権は、憲法が国にこれを保証するように定められています。それ故、万に一つ労働組合法を改悪し、団体交渉権を削ぐようなことがあった場合、違憲となります。

 憲法での勤労の記述そのものは決して長くはありませんが、非常に大事な事が書かれているのは事実でしょう。憲法の話となると、9条等に目が行きがちになりますが、他の部分にも重要な事が書かれているという事は、どの立場であっても覚えておくべきでしょう。

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