求人詐欺を経た契約は無効となる判決が出た

 昨今話題の求人詐欺について、良い判決が3月末に出ていました。ニュースが存在しないので、担当した弁護士の方のホームページからですが、引用します。

ハローワークの求人票には、期限の定めなし、定年制なし、と記載され、採用面接段階でも特にそれに反する説明はなかったのです。勤務開始後に、1年間の有期契約、定年制あり65歳、などと記載された労働条件通知書を渡され、原告が署名押印したという事案です。

 判決は、求人票に基づく労働契約の成立を認めたうえで、先の最高裁判決(山県民信用組合事件(最高裁二小 平28. 2.19判決)を引用し、「この理は、賃金や退職金と同様の重要な労働条件の変更についても妥当すると解するのが相当である。」とし、事案の事情を検討したうえで「これらの事情からすると、本件労働条件通知書に原告が署名押印した行為は、その自由な意思に基づいてなされたものとは認められないから、それによる労働条件の変更について原告の同意があったと認めることはできない。」としました。

求人詐欺事件判決報告  弁護士 中村和雄のホームページ 2017/3/30

 つまり、実際の労働条件が記された「労働条件通知書」という契約書が渡され、実際に署名押印したとしても、その前に求人詐欺が行われていればそれは錯誤による契約として無効にするという事であり、社会問題となっていた求人詐欺の解決としては、大きな前進と云えるべきでしょう。尤も、まだ地裁判決であり、高裁でひっくり返される可能性も否定はできませんが…。

 ともあれ、求人詐欺にあったとしても、司法で違法であるというお墨付きを得られれば、泣き寝入りする人は減るでしょう。但し、折角努力して手に入れた仕事が求人詐欺だったが、司法で契約無効と認められたというのは、言ってしまえば大きなマイナスが小さなマイナスになった程度の事であり、求人詐欺で得た仕事をノーリスクで辞めたとしても、求職活動をやり直す必要が出てきます。これに対する救済措置はほぼ存在しないのが現状なので(せいぜい会社都合退職になる程度でしょう)、救済の為の補助金制度や、賠償制度などのようなものが必要なのかなとも考えます。

参考:求人詐欺に画期的判決 求人票と異なる契約を結ばされても無効に 今野晴貴

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