失踪にまで追い込まれる労働環境だと、最終的に働き手はいなくなるだろう

 海外の人を対象とした、「技能実習生制度」について、失踪する実習生が急増しているというニュースが入ってきました。

 日本で働きながら技術を学ぶ技能実習生として入国し、実習先の企業などからいなくなる外国人が急増している。法務省によると、今年は6月末までに3205人で半年間で初めて3千人を突破。年間では初の6千人台になる可能性が高い。実習生が増える中、賃金などがより良い職場を求めて失踪するケースが続出しているとみられている。
失踪する外国人実習生が急増、半年で3000人越え 法務省「さらに分析しないと、原因示せない」 朝日新聞(リンクはハフポスト) 2017/12/13 

 朝日新聞はより良い職場を求めてという推測を書いていますが、下記の記事を読むと、それは甘い見方のように思えます。

12日の放送回では「外国人技能実習制度」を活用した、主にアジア圏の若年労働者を特集。最長5年間、日本で技術を学びながら働くことができる制度で、現在約23万人が来日している。一方で、制度を悪用して外国人労働者を不当に働かせる日本企業が後を絶たないとし、番組ではその実態を取材していた。

この中で番組は、岐阜県の縫製工場に勤めていた中国人女性実習生に密着。日曜以外は毎日15時間半の労働を強いられていたと訴え、給与明細も公開していた。また給与は、最低賃金をはるかに下回る時給400円で、手取り額は約14万円だったというのだ。

 「ガイアの夜明け」が特集、外国人技能実習生問題…ネットで話題の企業がコメント ライブドアニュース 2017/12/16

 朝日に限らず、大手メディアはあまりこういう面について報じていませんが(その中で、日経系列のテレビ東京が「ガイアの夜明け」で実態をあぶりだしたのは素晴らしいと思います)、実際は違法な過重労働で低賃金、かつ危険で技術も身に付かないという現状が大きいのは間違いないでしょう。言うまでもなく、岐阜県の最低賃金は800円(2017年12月現在)であり、少し前の最低賃金を見ても、この賃金は破格ともいえる違法賃金です。
 そもそも、この制度は日本の技術を学ぶための制度であり、そのため実習生は決して安くない参加手数料を支払って日本に来ています。その為、最低賃金以上でも技術が身に付かない労働をさせるのは言語道断なのですが、実態はそれよりもひどいもののようです。

 勿論、労働人口を確保するために、日本国外からの人材を募ること自体は決して悪い事ではありません。しかし、労働力を確保する目的ではない制度が悪用されるような形で労働力を確保している現状で、かつ失踪者が年々増えているような状態では、近い将来日本で働きたいという人は居なくなるでしょう。かつてのアメリカのような奴隷制度を復活させるなんてことは間違いなくできないわけで、制度や労働環境にメスを入れない限り、日本で働きたいという人は居なくなるでしょう。

参考:ハフィングポスト NHKが「歪曲報道」する「外国人実習生失踪」の実態–出井康博

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